横浜の景色といえば海、そして港…。江戸末期、米国ペリー提督の二度目の来航を機に開港し、日本で有数の国際貿易港として栄えてきた横浜。明治～大正時代にかけては、現在客船ふ頭として親しまれる大さん橋ふ頭、赤レンガ倉庫で知られる新港ふ頭などの施設が完成。新たな異国文化が融合する、エキゾチズム溢れる近代都市へと発展しました。
しかし1923年の関東大震災、さらにその後の第二次世界大戦の空襲により、横浜港の施設は大きな打撃を受け、港の働きはほぼ停止してしまいました。その後、ようやく貿易が再開されたのは、大戦から2年後の1947年のこと。戦後復興のたゆまぬ努力、1964年の東京オリンピックでの活躍を経て、横浜は戦前の規模を上回る貿易港へと発展を遂げました。
MONTE ROSAを運営する三陽物産が創業したのは、1962年のこと。その歴史は、戦後の横浜港の発展そのものでもあります。折しも高度経済成長を迎えた日本で、当時まだ珍しかった洋菓子の製造・販売・卸を他に先がけてスタート。欧米での社員研修や製造システムの改良を行い、素材選びやレシピに試行錯誤を重ねて、皆様に愛される新しい洋菓子を追求してきました。
近年では、横浜土産菓子の開発にも力を入れ、横浜の歴史にちなんだ商品の販売をスタート。現在では、三代目が先取の精神を引き継ぎ、お菓子を通じて横浜の歴史・文化を継承していくことを目標に、日々邁進しています。そして2014年、この地で新たなスタートを迎えるMONTE ROSA。長年の伝統で培った技術、さらに先代から変わらぬ横浜への愛情をもとに、この地の魅力を次世代に伝えていきます。
MONTE ROSAでは、創業以来培ったノウハウをもとに、新しく生まれ変わったオリジナルケーキをご用意しています。国産の最高級の素材を吟味し、季節の美味を主役にしたケーキは、クラシックとモダンが競演するここだけのおいしさ。旬のフレッシュなイチゴを主役に、きめ細やかな口どけのスポンジ、北海道産の濃厚なクリームが口中で絶妙なバランスを奏でる自慢の「ショートケーキ」をはじめ、素材本来の風味を引き出すことを信条に、決して奇をてらわず、シンプルで上品なおいしさを心がけています。
さらに、当店のもうひとつの看板といえるのがアップルパイ。創業当時からの変わらぬレシピを引き継ぐ「オリジナルアップルパイ」は、昔の記憶が蘇るような、どこか懐かしい素朴な味わいが魅力です。また、新しい横浜スイーツとしてご好評をいただいているのが、開港当時の”文明開化の味”を再現した、「開港レシピのアップルパイ」。横浜の市花であるバラをイメージした華やかなパイは、明治5年に著された、西洋の料理法を伝える日本最初の翻訳料理書「西洋料理通」をひもといて作られたもの。戯作者・仮名垣魯文（かながきろぶん）による、文字のみで書かれたレシピをもとに、かつての文明開化の味に思いを馳せ、MONTE ROSA流に再現しました。機械がなかった時代の生地作りを想定し、パティシエが丁寧に練り上げたパイ生地は、バターの豊かな風味が香るサクサクの食感。旬のリンゴを煮詰めたフィリングの優しい酸味と甘みに、ユズの皮の爽やかな風味をアクセントに効かせ、和と洋の魅力を融合させました。
そのほか、トリュフや和三盆をはじめ贅沢な素材を使ったプレミアムな焼き菓子も豊富にご用意しています。世代を超えて愛される、上質なおいしさをご堪能ください。（期間限定販売 １０月～３月）
MONTE ROSAのスイーツを手がけるのは、横浜を代表するお菓子を作ってきた、熟練のパティシエたち。新たなスイーツの開発にあたり、素材選びから味、デザインまで試行錯誤を重ね、日々培った技術とセンスの全てを、それぞれのメニューに注ぎ込みました。
店舗内に併設する工房では、少数精鋭のパティシエが一つ一つのお菓子を心を込めて手作り。長年のキャリアを持つリーダーを軸に、様々な経歴を持つ個性豊かなパティシエ達が、日々フレッシュなおいしさを皆様にお届けします。これまでの”モンテローザらしさ”に現代のセンスと技術を融合させ、「食べた人が笑顔になれるスイーツ」を目指して、日々新たなおいしさを追求し続けています。
さらに、新たに誕生したMONTE ROSAショップでは、お客様とパティシエが対話しながら、お好みのケーキがオーダーメイドいただけるカウンター式の「ラボスペース」を併設。誕生日やウェディングなど、特別な記念日を彩るオーダーメイドのケーキを承ります。贈り手の気持ちを伝える世界でたった一つのスイーツで、最高の思い出作りをお手伝いいたします。ぜひ一度「ラボスペース」においでください。